期待値の性質

Pocket

期待値の性質として重要なものに、”線形性”があります。数学の世界において、線形という概念はいたるところに出現し、重要です。(数学においてい線形とは本質的に問題が解けるということで、非線形とは問題が解けないということです。)統計では、この線形性ということにそれほど注意を払わなくても大丈夫ですが、知識として持っておいたほうが良いと思います。

期待値は線形性の性質があります。

線形性

確率変数XYと、aを任意の定数とするとき、確率変数の期待値に対して、次の式が成り立つ。

\displaystyle E[X+Y]=E[X]+E[Y]

 

\displaystyle E[aX]=aE[X]

 

この上の2つ性質は「線形性」と言われるものになります。この性質を持つ数学の分野は非常に多いです。たとえば数列の和を表すシグマ記号\Sigmaや微分、積分、行列計算なども線形性があります。

さて、期待値には線形性という性質以外にも以下のような性質があります。

定数に対する期待値

また、aを任意の定数(確率変数ではない)とするとき、次の式が成り立ちます。

\displaystyle E[a]=a

 

この式は、期待値の定義に戻れば簡単に証明できます。要するに、この式は、すべての起こりうる場合の確率の足すと1になるということと等価です。

確率の期待値に対しては、以上3つの公式が基本となります。これらの3つの式から以下のような式も導くことができます。統計学の教科書では、こちらの式を書いてあることも多いです。

期待値に対する等価な別の公式

上の3つの式と数学的には等価となるが、XYを確率変数として、aaを任意の定数とするとき、次の式が成り立ちます。。

\displaystyle E[aX+bY]=aE[X]+bE[Y]

 

\displaystyle E[aX+b]=aE[X]+b

 

繰り返しになりますが、この最後の2つの式は、このページの最初の3つの式から導くことができますので、とくに必要というわけではありません。

コメントは停止中です。