二項分布、ポワソン分布、正規分布の間の関係

二項分布、ポワソン分布、正規分布の間には密接な関係があります。二項分布はある条件のもとでは、ポワソン分布や正規分布になります。また、ポワソン分布もある条件のもとでは正規分布になります。これらの分布の間の関係について解説します。

まず、二項分布、ポワソン分布、正規分布の3つの分布の間の関係を図示すると以下のようになります。

 

二項分布、ポワソン分布、正規分布の関係

それぞれの関係について解説していきます。

ポアソン分布と正規分布の関係

まず、ポワソン分布は次で与えられ、ポワソン分布の期待値と分散は等しくなり[latex]\lambda[/latex]になります。

[latex size=2]\displaystyle p(x)=\frac{e^{-\lambda}\lambda^x}{x!}[/latex]

 

ポワソン分布のパラメーター[latex size]\lambda[/latex]が大きくなると、近似的に正規分布[latex]N(\lambda,\lambda)[/latex]になります。

[latex size=2]p(x)=\frac{1}{\sqrt{2\pi\lambda}}\exp \Bigl( -\frac{(x-\lambda)^2}{2\lambda}\Bigr)[/latex]

 

ポワソン分布よりも正規分布の方が計算が楽なので、この近似を用いられることがよくあります。

ポワソン分布で、その期待値[latex]\lambda[/latex]が大きくなると、正規分布になるという覚えておくと良いでしょう。

 

二項分布とポワソン分布の関係

二項分布は成功か失敗かの二通りしか起こらない試行(ベルヌーイ試行)をn回繰り返した時に、成功がx回起こる確率[latex]p(x)[/latex]の分布です。二項分布は試行の成功確率をpとして以下で与えられ、期待値はnpと分散np(1-p)となります。

[latex size=2]\displaystyle p(x)={}_nC_xp^x(1-p)^{n-x}[/latex]

 

二項分布は、期待値npを一定に保ちながら、試行回数nを十分に大きく、成功確率pを小さくしていくと、期待値[latex]\lambda=np[/latex]としたポワソン分布に近似できます。

成功確率pが小さい時に二項分布がポワソン分布になるというこの事実が、起こる可能性が小さいイベントが従う分布がポワソン分布に従う理由となります。

 

二項分布と正規分布の関係

二項分布は、試行回数nが大きく、期待値npと分散np(1-p)も十分に大きい場合、正規分布[latex]N(np,np(1-p))[/latex]で近似できます。

[latex size=2]p(x)=\frac{1}{\sqrt{2\pi np(1-p)}}\exp \Bigl( -\frac{(x-np)^2}{2np(1-p)}\Bigr)[/latex]

 

二項分布よりも正規分布の計算の方が楽なので、この近似がよく用いられます。